新竹サイエンスパーク訪問 2023.10.17(木) 台湾のシリコンバレーと呼ばれる台湾最大のサイエンスパーク 18 「台湾のシリコンバレー」と呼ばれる新竹サイエンスパークは台湾に科学技術産業を根付かせることを目的とした国家の計画経済の一環として1980年に創設された台湾最大のサイエンスパーク。東京ドーム295個分(1,375ha)の敷地に、半導体の受託生産で世界最大手のTSMCなどグローバルに活躍する台湾企業が本社や研究施設、工場を構えている他、世界の先進科学企業の工場や支社も置かれている。同パーク内の就労者数は174千人、入居企業は615社。 当日は科技生活館の鄭竹惠氏より当パークの概要について説明を受けた。当パークが創設された当時はパソコンや監視カメラ等の製造が中心であったが、その後DRAMやSRAMといった半導体メモリー等の製造が主流になり、2006年以降は半導体の設計・製造が主流となっった。当パーク内には社員寮や診療所、運動施設など生活に必要な設備が揃い、さらに緑化対策やシャトルバス運行などエコロジーにも配慮している。新竹市には、工業系の研究が盛んなことで有名な国立清華大学や国立陽明交通大学等が立地、また付近の竹東地区には先端技術を研究する工業技術研究院もあることから優秀な人材を確保することが比較的容易いとのこと。 鄭氏からの説明の後、製造された半導体のサンプルを囲み吉野代表幹事から補足説明があり、参加者はさらに理解を深めることが出来た。その後バスにてパーク内を移動、TSMCの本社や緑化された街並みの様子を車内から観察した。駐車場にはEV充電器が完備されており環境への配慮も認識できた。 っていない2㎚(ナノメートル)半導体の製造技術の開発や半導体の新しい材料の研究などに取り組んでいる。最先端の半導体開発では台湾を最重要の拠点とし続けていることを改めて実感した視察となった。 TSMCは2023年7月に当パーク内に新しい研究開発センターをオープン。世界でまだ量産が始ま
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