4 45%を占める。なお半導体産業の工TSMCなどのファウンドリーが担うの4,000店舗あり人口比店舗数では世界第2位と言われるほどである。 台湾の産業構造は製造業が34%を占めておりそのうち電子部品製造業は場数は全体の0.5%と少ないものの大企業が多く、研究開発費や固定資産投資など台湾経済において重要な存在となっている。半導体の製造工程は設計・前工程・後工程に分かれるが、は、ウェーハ上に回路を転写、回路パターンに沿って表面を加工し電極を埋め込む前工程である。台湾のファウンドリーのシェアは65%と世界一であり、そのうちTSMCのシェアは55%。なお中国の企業別輸出額ランキングでは上位に鴻海、広達、富士康など多くの台湾系企業が並ぶなど、中国経済にとって台湾系企業の動向が大きな影響をもたらしているのが特徴。藤原氏は「中国にとって台湾との関係は一線を越えて悪化させることは経済的にもかなりダメージになる」と解説した。 ■日系企業の対台湾輸出・投資事例 台湾における日系企業の拠点数は1,502拠点。近年、北部を中心に増加傾向にあり、特に2021年から2022年にかけて大きく拠点数が増加した。特に外食・小売が数多く進出しており、モスバーガーは台湾全体で310店舗を展開している。コンビニではセブンイレブンが6,700店舗、ファミリーマートがジェトロによる日本企業の国・地域別事業拡大意向調査では中国が首位から3位に転落、米国が4位から1位に浮上、また台湾は5位から8位に転落するなど、コロナや米中摩擦によるサプライチェーンの調整の動きが見られる。しかしながら台湾有事が叫ばれる中、台湾に進出している日系企業の今後の事業展開方針において、「台湾から撤退を考えている」との回答は2018年の5.1%から2022年の1.8%と減少しており、大きな影響はない結果も出ている。 あわせて藤原氏は米国企業の台湾ビジネスの意向についても解説した。まず今後3年間における台湾経済の成長見通しについては、ポジティブな回答が約8割とここ数年で大きな変化はない。また米中の競争激化による台湾経済への影響については、直近3年間でポジティブとの回答が減り、ネガティブとの回答が大幅に増えた。一方で台湾への投資を維持もしくは拡大するとの回答は88%になっており、大きく減らすといった企業は限定的である。なお台湾海峡の緊張の高まりによりビジネスが顕著に阻害されたことがあるかについては、17%から33%へ16ポイント増加、要因としては本社の懸念の高まりや方針転換といった声が最も多く、阻害の確立を低下させる対策としてはBCPの改定が47%となっているなど、危機管理への対策を検討する声が多い。 最後に藤原氏は「2023年の台湾経済は1~2%前後の成長にとどまる見通しではあるが、半導体の在庫調整の動きが一服するなど市況回復の動きにより来年の台湾経済は成長率が上昇する期待もあるのではないか」と述べ講話を締め括った。
元のページ ../index.html#6